龍翔太郎、自動車開発ドライバーへの遥かな道

龍翔太郎,運転席

メンバーの目標をヒアリング

「ゲームを通じて福岡の子ども達を育てる」「夢に挑戦する」をモットーに活動するニワカゲームス。eモータースポーツコミュニティではゲーム好き・クルマ好きのメンバーが各々の目標を目指して頑張っています。

彼らの夢・目標を再確認し少しでも近づけていくため、一人ひとりヒアリングを行っています。今回は自動車の開発ドライバーを目指す龍翔太郎(りゅうしょうたろう)をご紹介。

都道府県対抗 U18 全日本選手権,龍翔太郎,スクリーン
2019年、東京で開催された「都道府県対抗 U18 全日本選手権」の様子
スーパーフォーミュラ,オートポリス,龍翔太郎
スーパーフォーミュラ観戦でサーキットへ、筋金入りのモータースポーツファン
ニワカゲームス,JeGTグランプリ,龍翔太郎
JeGTグランプリではニワカゲームスの選手として出場

国体準優勝、福岡で最も有名なGTプレイヤー

龍君といえば、2019年の茨城国体(全国都道府県対抗eスポーツ選手権 2019 IBARAKI)において、少年の部で準優勝したことでその名が大きく広がりました。
TV・ラジオ・新聞等、各種メディアにも取り上げられ、おそらくeモータースポーツやグランツーリスモを知らなかった方々へも届いたかと思います。

また2018年に開催されたイベント「グランツーリスモ 真剣勝負・自動車メーカー対抗戦」において、チームマツダの一員としてレースに挑み、プロドライバーや社員の方々と共に見事優勝を勝ち取りました。
エキシビジョンレースではありますが、これを機にマツダと繋がりを持ち、「TC CORSE Esports」に所属することになります。

全国都道府県対抗eスポーツ選手権 2019 IBARAKI,福岡県知事,小川洋,表敬訪問
茨城国体参戦時には、福岡代表として県知事への表敬訪問も行いました
FM福岡,西川諭,龍翔太郎,荒木祐樹
荒木君と共にラジオ出演したときの様子

目指すは開発ドライバー

龍君がグランツーリスモをプレイし始めたのは、「安価にクルマの挙動やドライビングを学べること」が大きな理由です。
幼少期から自動車に憧れを持ち、いつかその世界で活躍したいと思っていた龍君にとって、ゲームでリアルなドライビングやレースが体験できるというのがどれだけ熱中させられるものだったか、想像に難くありません。

そんな龍君が目指すのは自動車の開発ドライバー。メーカーが新しいクルマを開発するとき、試作車を実際にドライビングして仕上げていく。
卓越したドライビング技術はもちろん、自動車に関する様々な知識、新車のコンセプトを理解し、開発中のクルマに足りない要素を的確にフィードバックできるセンスも必要です。

ブロック遊びやプラモデル作り、ラジコン等、もともと物作りが好きだという龍君。新車の開発に自身のドライビングが活かされるというのは、まさに人生を集約した理想の仕事なのでしょう。

エーワンサーキット,龍翔太郎,レーシングカート
親子でレーシングカートを楽しむ龍君、あくまで趣味とのこと

実車の技術が必要

開発ドライバーになるには、当然ながら実車の運転技術が必要です。バーチャルの世界ではその腕を認められている龍君ですが、実車での実績がありません。

またメーカーの開発ドライバーは一般募集されておらず、どうすればなれるのかというところも難点です。実車のイベントで活躍していたドライバーがスカウトされた例があるとのことで、やはり技術を証明できる場が必要なのかもしれません。

しかし仮に実車活動をするにしても、例えばレースに出場するということであれば、車両の準備を抜きにしても100万円近い費用が必要とのこと。(ライセンス取得、エントリー費、交通費、宿泊費などなど)
学生である龍君にとって、ここが一番の課題です。

設計やゲーム開発の道も

専門学校では自動車工学・設計を学び、将来的には流体力学や航空力学も学ぶという龍君。現在はCAD(コンピューターを使った設計)の資格取得のため勉強中。
インターンもあり、自動車の開発・設計職を目指す生徒が多いそうです。

また、普段プレイしているグランツーリスモやiRacingといったレースゲーム・ドライビングシミュレーターの技術・知識を活かして、バーチャルでの開発ドライバーになるのが(現状では)最適かもしれないという話も。

夢をひたすらに追いながら、様々な可能性も模索している龍君。道は険しく、先が見えないかもしれませんが、どの道を選んでも後悔しないよう全力を尽くしてほしいですね!

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