都道府県対抗GT2020・ブロック代表決定戦レポート

古川、龍、高浪の3名が参戦

「全国都道府県対抗eスポーツ選手権2020 KAGOSHIMA」、もともと国体の文化プログラムとして予定されていたグランツーリスモの全国大会です。
昨年は各都道府県の代表が本戦出場という流れでしたが、今年は地域ごとにブロック代表が選出されます。

ニワカゲームスからは、以下の3名が福岡代表として「九州・沖縄ブロック代表決定戦」に挑みました!

▼一般の部
古川拓己(ふるかわたくみ)
龍翔太郎(りゅうしょうたろう)

▼少年の部
高浪翔(たかなみかける)

レースを前に落ち着かないと言う古川君、一般の部に参戦

Red Bull TVで生配信

レースの模様は「Red Bull TV」でライブ配信されました↓
https://www.redbull.com/jp-ja/live/kokutai-2020-qualifier-7

実況・解説はグランツーリスモ公式配信でもおなじみの辻野ヒロシ氏、YAM氏
九州・沖縄ブロックの注目選手として紹介される龍君
2019年の茨城国体では銀メダルを持ち帰りました

一般の部予選:龍くん余裕の1位通過

ブロック代表決定戦では、まず予選レースを勝ち抜かなければいけません。上位5名が通過、ブロック代表を決める決勝レースへの権利を獲得します。

真剣な眼差しの古川君、メンタルアドバイザーの神崎先生からレースでは気持ちをスイッチできるよう学びました
再び福岡代表として挑む龍君、今大会の大本命です(当日は自宅から参戦、写真は別日に撮影したもの)
タイムアタックで決められた予選レースのグリッド順、龍君・古川君が1位2位スタート
独走する龍君に対し、少し遅れ気味の古川君。しかし5位以上は安泰の様子
ぶっちぎりで予選1位を獲得した龍君、古川君も無事予選通過

決勝レース:古川君アクシデント!

全国大会出場への切符を賭けた決勝レース。「一般の部」では上位2名が獲得できます。

舞台はグランツーリスモのオリジナルコース「レイク・マジョーレ・サーキット」。北イタリア・マジョーレ湖周辺と設定された架空のサーキットで、オーバーテイク(追い越し)ポイントも多いテクニカルコースです。

古川君は「トヨタ FT-1」をチョイス、本コースでは多数派のマシン
龍君は圧倒的少数派の「マツダ アテンザ」で出場!しかし予選でタイムが出せず、決勝では8番手スタートに…
2周目、古川君が他車との接触でスピン!最下位まで転落
古川君が抜け落ちた分、龍君が4位まで上昇!望みが託されます
古川君も最後まで諦めず、可能な限り順位を上げます
レース終盤、3位から4秒以上も離され、上位陣にアテンザの姿は無し…
龍君は4位でフィニッシュ、古川君は10位でした

少年の部:最後の希望、高浪

残念ながら一般の部で敗れた古川君・龍君に代わり、チームの希望を託された高校生の高浪君。ニワカゲームスのメンバーとは茨城国体から面識があり、今年度からチームに参加しました。

まずは予選レース、一般の部と同じく上位5名が通過できます。

新型コロナウイルスの影響もあり、なかなかチームとしての練習ができなかった高浪君に期待
予選レースでは定番の「アウディ R8」で出場、グリッド決めタイムアタックでは2位のタイムをマーク
レース1周目、オーバーテイクされヒヤリとする場面も
最終的には順位を取り戻し、2位で無事通過

圧倒的大差の閉幕

ブロック代表決定戦、決勝は「一般の部」と同じくレイク・マジョーレが舞台。

「少年の部」では、ブロック代表になれるのはわずか1名。狭き門に挑みます!

高浪君は「日産 GT-R」をチョイス、ストレートでの伸びが武器
上位陣で事故発生!4位スタートの高浪君にはラッキーな展開
運よく2位まで上昇したものの、1位とは毎周1秒近く引き離されています
終盤、抑えていた後方のマシンともバトルになり、順位を維持するので手一杯に
最終的には3位でのフィニッシュ

ニワカゲームス、ブロック代表決定戦敗退

参加した3名とも決勝レースまでは進んだものの、今一歩優勝には届かず敗退という結果になってしまいました。福岡代表として多くの応援をいただきましたが、このような結果となってしまい非常に残念で申し訳ない気持ちです。
昨年は龍君の入賞もあり、今年も当然誰かが決勝まで行くだろうと期待していた分、終わった後には軽い虚無感も覚えました。

前回大会に続いて出場していたライバル選手たちの成長が目覚ましく、メンバーの努力が足りていなかったのではないかと言われるとそれまでかもしれません。
もしプロのチームであれば、結果を出せるように監督できなかった筆者の責任問題になります。

しかし個人的には、メンバーそれぞれが見せ場を作り、レース自体を盛り上げるのに一役買ってくれたように感じます。
チームとして「強い・結果が残せる選手」が望ましいのは当然ではありますが、人として好かれるキャラクター性や、印象に残るプレイヤーであることも大事です。

キャラクターを優先した龍君

今回それを強く打ち出したのが龍君で、「マツダ アテンザ」のチョイスは直前まで悩んでいたものでした。

「勝ちにいく」のは選手として当然で、応援される立場なら義務感も覚えるかもしれません。
しかし龍君は「自分の好きなマシンで勝ちたい」という欲を優先しました。これが「個性」で、龍君のキャラクターです。

龍君にとってマツダは、単に好きなメーカーというだけでなく、グランツーリスモのイベント「自動車メーカー対抗戦」で実際にマツダの方とチームを組んで走ったという縁もあります。その縁も重んじて今大会に挑んだのは想像に難くありません。

もちろんアテンザでも勝てるという勝算あってのチョイスではありますが、結果として負けであるのは事実。ですがキャラクター性という観点であれば、むしろ成功だったと言えるのではないでしょうか。

プレイヤーは応援されてこそ選手

単に遊ぶだけならプレイヤー。人から好かれなくても、プレイはできます。

”選手”となると、やはり応援される立場です。地域の代表、チームの代表、形は違うかもしれませんが、誰かの想いを背負っていることに違いはありません。
「好かれる」ことは、必須条件なのではないかと考えます。(好みが分かれる、は別問題)

ニワカゲームスにおいても、メンバー個々人が応援される存在になってほしい。
「圧倒的に強い」「結果を出すチーム」というのも良いものですが、それ以上に「応援したくなる」「試合を観たくなる」という、楽しんでいただける存在を目指します。